精神障害者の鉄道割引 JRなど導入も、介護者同伴以外はほぼ使えず - 毎日新聞

JR6社が2025年4月から、精神障害者への運賃割引を始める。すでに導入済みの一部私鉄なども含め、今年から来年にかけ、全国の鉄道各社で相次いで割引が導入される。ただ、よく調べてみると、必ずしも使い勝手がよいものとは言えないようだ。そこには古くからの前例踏襲の壁があった。
障害者単独は「100キロ超」のみ……
JRをはじめとする多くの鉄道会社では身体、知的障害者本人と介護者向けの割引の制度がある。しかし精神障害者については、一部の鉄道事業者を除き、割引制度がなく、精神障害者の当事者団体などから「障害の種類に関係なく、割引を導入すべきだ」との要望が国土交通省などに出されていた。
JRが25年4月から始める割引制度は、障害が最も重い「第1種」の障害者と介護者が一緒に利用する場合、乗車券や定期券などを半額にする。次に重い「第2種」障害者(12歳未満)と介護者が一緒の場合は定期券のみ半額。介護者がおらず、1種、2種の人が1人で乗車する場合、片道の営業距離が100キロを超える場合のみ、普通乗車券だけ半額になる。そのため100キロ以下や急行、特急券分は対象外だ。
大手私鉄も会社によって割引内容に若干の違いはあるが、JRに準じる内容になる見通し。また、まだ詳細は決まっていないが、精神障害者保健福祉手帳の1級取得者が「1種」、同2、3級の取得者が「2種」になるとみられている。
「実態に即していない」
東京都内に住む男性(58)は40代前半でそう状態とうつ状態を繰り返す双極性障害を発症。09年に2級を取得した。福祉作業所で得た収入と障害年金で月14万~15万円の所得があるが、家賃、光熱費、食費を支払うとほとんど手元に残らない。月によっては支出が上回ることもある。
通院のため、月に5、6回、1人で私鉄を利用する。その交通費は月約4000円にのぼる。月によっては交通費を捻出できず、病院まで片道1時間をかけて歩くこともある。
単独利用で割引対象なのは100キロを超える乗車のみ。東京駅から静岡県の熱海駅や群馬県の高崎駅までに相当する距離で、通院や日常生活で割引の適用を受けられるケースはほぼない。男性は「精神障害者の割引ができたのは良いが、なぜ単独利用では割引されないのか。もっと実態に即したものにできないのか」と首をかしげる。
精神障害者の家族でつくる「全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと)」の小幡恭弘事務局長は「精神障害者1級の人は病院に長期入院している場合が多い。割引運賃がなくて困っているのは2、3級が圧倒的に多い」と訴える。
70年前の制度を踏襲
どうして介護者同伴でなければ割引されないのか。…
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